【仮想通貨】業務改善命令とは?

2018年は、国内の仮想通貨交換業社に対して、
金融庁による行政処分が度々下される年となりました。

 

1月に起こったコインチェック取引所の仮想通貨NEM不正流出事件に始まり、
6月には大手仮想通貨交換業社6社に対して業務改善命令が発令され、
9月にはZAIF取引所より複数の仮想通貨が不正流出することになりました。

 

このように、今年は業務改善命令が度々発令されており、
仮想通貨の行く末に不安を感じられている方は多いのではないでしょうか。

 

今回の記事では、金融庁の発令する業務改善命令について、
わかりやすく解説していきます。

 

業務改善命令とは?

業務改善命令とは、金融庁が金融機関や仮想通貨交換業社に対して
健全な経営を確保することを目的に行う行政処分を指します。

 

金融機関は、金融商品取引法や資金決済法などを根拠に法令違反を
行なっていないか・システム障害やマネーロンダリング及び
テロ資金供与対策など内部管理体制、経営管理体制や財務状況に
問題がないのかどうかをチェックします。

 

金融庁は何らかの問題が見られた場合に、業務改善命令を発動し、
改善・再発防止に対応するための業務改善計画の提出を求めます。

 

金融庁には「監督上、必要な措置を命じることのできる」
権限が与えられているため、業務改善命令を発令された金融機関は
期限日までに計画の提出を必ず行わなくてはなりません。

 

各金融機関は、金融庁に業務改善計画を提出し、
金融庁の許可を得られれば、計画通りに改善を図る必要があります。

 

仮に業務改善命令の違反や重大な過失があった場合、
業務停止命令が発令されたり、免許取消となるケースもあります。

 

仮想通貨の業務改善命令の事例

2018年に入って仮想通貨交換業社に対して
業務改善命令が相次いで発令されました。

 

この項目では、2018年に金融庁より発令された3つの事例を取り上げます。

 

1月 コインチェック社からの不正流出事故

1月26日、コインチェック社より顧客の預かり資産であった仮想通貨NEMが、
外部へ不正流出する事故が発生しました。

 

これに対して、1月29日、金融庁はコインチェック社に
下記の業務改善命令を発令しました。

  • 本事案の事実関係及び原因究明
  • 顧客への適切な対応
  • システムリスク管理態勢にかかる経営管理態勢の強化及び責任の所在の明確化
  • 実効性あるシステムリスク管理態勢の構築及び再発防止策の策定等

https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/kasoutuka.html

 

6月 仮想通貨交換業6社に業務改善命令

6月22日、金融庁は、bitFlyer、ビットバンク、BTCボックス、テックビューロ、
ビットポイントジャパン、QUOINEの計6社に対して業務改善命令を発動しました。

 

仮想通貨交換業として登録認可されている大手取引所が
行政処分の対象となったことで話題になりました。

 

金融庁の見解としては、「登録拒否要件に該当していないものの、
改善すべき点がある」「急激な仮想通貨交換業の拡大に
追いついていない事例が発生」しているため、
業務改善命令を発動することに至ったとのことです。

 

各々の改善内容に関しては、以下のURLをご覧ください。

bitFlyer
https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180622_02.html

ビットバンク
 https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180622_03.html

BTCボックス
https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180622_04.html

テックビューロ
https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180622_06.html

ビットポイントジャパン
https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180622_05.html

QUOINE
https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180622_01.html

 

9月 テックビューロ社運営のZAIFからの不正流出事故

9月14日、顧客の預かり資産を含む、テックビューロ社が
保有していた複数の仮想通貨が外部に
不正流出する事故が発生しました。

 

金融庁は同社の報告を求めたところ、発生原因の究明・
顧客への対応・再発防止策など顧客保護に関する内部管理態勢に
不十分な点が認められたため、9月25日付で、ZAIF取引所を
運営するテックビューロ社に対して3度目の業務改善命令を発動しました。

 

  • 流出事案の事実関係及び原因の究明並びに再発防止策の策定・実行
  • 顧客被害の拡大防止
  • 顧客被害に対する対応
  • 3月8日付業務改善命令及び6月22日付業務改善命令の内容について、
    流出事案を踏まえて、具体的かつ実効的な改善計画の見直し及び実行

https://www.fsa.go.jp/news/30/virtual_currency/20180925.html

 

まとめ

このように、2018年は、多くの仮想通貨交換業社に対して、
金融庁による業務改善命令が発令されました。

 

実際に大手取引所にも行政処分が行われることになり、
仮想通貨に対して不安を感じられる方が多いのは無理もありません。

 

しかし、今回の発令はあくまでも中央集権的な取引所運営元に
くだされた内容であり、仮想通貨自体を
取り締まるというわけではありません。

 

取引所は、今回の行政処分により、さらに内部管理体制の強化が求められ、
今後の業界の健全な発展や手厚い顧客保護に
貢献されることを期待されています。

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